[2009_02_18_01]想定上回る揺れが設計の前提か 原発耐震審査で近藤正道議員が追及(社会新報2009年2月18日)
 原発安全審査での活断層見逃し問題について社民党の近藤正道参院議員が1月20日に提出した質問主意書への内閣答弁書が同30日、出された。
 近藤議員は、志賀原発や柏崎刈羽原発の耐震安全性審査で活断層が見逃され、07年の能登半島沖地震や中越沖地震の揺れが設計用基準地震動を上回ったことについて、審査では@活断層の「明らかな見逃し」があったと考えるかA基準地震動を上回る揺れが施設周辺で生じることを前提としているのか − と質問。
 また、六ヶ所使用済み燃料再処理工場の東側に続く(もともとは平坦な)海成段丘面の撓曲(とうきょく=たわみ)は地下活断層の(一方が」方に乗り上げる)逆断層による変形との指摘に触れた上で、音波探査では活断層が確認できない場合もあるのではないかとただした。
 これに対し政府は、志賀、柏崎両原発の安全審査は当時の最新の知見に基づくものであり「問題があったとは考えていない」と強弁。
 また、審査では「基準地震動を上回る地震動の原子炉施設周辺での生起を前提とする考え方はとっていない」としつつ、06年新耐震指針では「基準地震動を上回る地震設が生起する可能性は否定しておらず」、その可能性を適切に考慮した設計方針を有するかどうか確認すると、基準地震動の考え方を無意味化する答弁ぶり。
 さらに、六ヶ所工場直下の活断層見逃しの可能性につぃては確認中だとして正面から答えず、変動地形学など「各手法で調査結果が異なる場合もある」と、とぼけ通した。
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