[2005_01_13_01]インド 高速増殖炉、工事中断 大津波で海水大量流入(毎日新聞2005年1月13日)
 【チェンナイ(インド南部)田中洋之】インド洋大津波で、ベンガル湾に面したインド南部カルパカムに整備中の高速増殖原子炉の建設現場に大量の海水が流れ込み、工事中断に追い込まれていることが分かった。
 12日付のニュー・インディアン・エクスプレス紙によると、12月26日の津波は建設現場を襲い、地下10bを掘削して行われていた基盤工事部分が水没。当時、地下では約150人の作業員が働いていたが、全員遭難し無事だった。現場にはまだ海水が残り、水没した建設機材も使用不能になったため、エ事再開には1カ月ほどかかるという。
 チェンナイの民間阻織「核兵器反対運動」によると、高速増殖炉は平均海抜約5bにできる計画で、それを超える大津波が撃ってきた場合、施設が破壊される危険性があると指摘。建設の中止を求めている。
 高速増殖炉は昨年10月に着工され、10年の本格稼働を予定。
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