[2004_11_30_01]北海道で震度5強 釧路沖震源、24人重軽傷(デーリー東北2004年11月30日)
 

 29日午前3時32分ごろ、北海道東部で地震があり、弟子屈や別海などで震度5強を記録した。青森、岩手、宮城の3県で震度3、このほか東北から関東地方にかけての広い範囲で揺れを観測した。
 気象庁によると、震源地は釧路沖(根室半島の南西70キロ付近)で、震源の深さは約48キロ。マグニチュード(M)は7.1と推定される。
 北海道警などによると、根室市の無職鎌田春江さん(80)が自宅で転倒し右腕を骨折したほか、厚岸町の男子中学生(13)が脚を切るなど計24人が重軽傷を負った。停電や列車の運転見合わせが相次いだが、同日午前中に復旧した。
 根室市の花咲港では、岸壁に長さ約200メートルにわたって亀裂が入り、最大で約15センチの段差が発生した。
 根室で地震の約30分後に10センチの津波を観測、余震は同日午後8時までに震度4-1が計14回あった。気象庁は北海道太平洋沿岸東部に津波注意報を出したが、間もなく解除。根室市が一時、市内の約1万3000世帯に避難を呼びかけた。
 気象庁の山本雅博地震津波監視課長は「今後一週間前後は、震度3-4程度の余震が続く可能性があるものの、大きな揺れは起きないと思う」との見通しを示した。
 北海道電力によると、浦幌町など三町で最大計1580戸が停電。JR北海道は線路点検で根室線などの運転を一時見合わせ、約2200人に影響が出た。道内の空港に被害はなかった。
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