[1995_02_22_31]技術の枠を結集した構造物の危険性 PAGE 172-173(検証・危険列島 新版 (生越忠)1995年2月22日)
 七、日本の原発に地震による事故がまだ起こっていないことを、どう認識しておられますか。
 最後に、日本の原発に地震による事故がまだ起こっていないことについて、貴下がどう認識されているのかをおたずねいたします。
 この点について、私は、日本の原発の歴史がまだ浅いことと、昭和23年の福井地震を最後に、日本では1回の地震で千人を超える死者が出たような大被害地震がまったく起こっておらず、日本は全体として地震活動の静穏期に入っていることによるものと考えております。
 近い将来、日本が地震活動の旺盛期に突入し、終戦を挟んだ数年問のように、大被害地震が続発し、しかも、それらのうちのあるものが原発を直撃するといった事態もありえないことではないと思われます。
 貴下におかれては、こうした点にくれぐれもご留意のうえ、地震国日本の原発は、はたしてどこまで安全なのかを、慎重に検討されますことを、心から念願いたす次第であります。
              (おごせ・すなお)
KEY_WORD:FUKUI_:塑性変位_:蓋然性_:活断層_:第四紀_: