【記事77060】日本列島の最近の地震活動と噴火(「大噴火が少なすぎる近年の日本」講演資料#02)(島村英紀2018年11月24日)
 
【島村】日本はご存知のように火山活動が非常に活発であって、首都圏の方は火山というのは遠い存在だと思っているかもしれません。けれども、実は富士山から新宿までは95kmかありません。富士山が噴火した場合に、富士山から東京に火山灰がくるまで約2時間程度です。噴火した直後に避難したとしても、皆さんがここからお家に帰るまでの間に、火山灰に合ってしまう。火山噴火はそれほど遠い存在ではないことに注意してほしい。
 しかも、自然災害というのは文明が発達するにしたがって、被害が大きくなる。人間社会にとって被害が大きくなる。具体的にいうと、コンタクトと火山灰の問題があります。コンタクトを付けた状態ですと、角膜を痛める可能性があります。火山灰というのは、顕微鏡で見るとよく分かりますが、ガラスの粉で出来ています。非常にとんがっています。ですから、通常の灰とは全く違うので、火山灰は悪さをします。
 コンピューターもそうです。コンピューターの中にはハードディスクというのがあります。ハードディスクというものは、物凄い小さな隙間を保って、円板が回転しています。その隙間に火山灰が入ると、コンピューターを止めてしまう。ということが十分考えられます。今はご存知のように、あらゆるところでコンピュータ―でコントロールされています。コンピューターが止まった場合は大変な混乱となります。
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