【記事36280】アングル 予知困難な火山噴火、川内原発再稼動で住民心理に影響も(ロイター2014年9月29日)
 

アングル:予知困難な火山噴火、川内原発再稼動で住民心理に影響も

 9月29日、御嶽山が27日に噴火し、多数の犠牲者が出たことで、噴火予知の技術的な能力や態勢面などで困難な要因が山積していることを印象づけた。
 東大地震研究所の中田節也教授は、8月25日に規制委が開いた「原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チーム」の会合で、「巨大噴火の時期や規模を予測することは、現在の火山学では極めて困難」と指摘した。
 中田教授はカルデラ噴火の前兆を捉えることができるとする点については否定しない。同教授は5月下旬、ロイターの取材に対し「数カ月前、数週間前なら確実に異常は捉えられると思う。大きな噴火なら、もうすこし長めに前兆が起こると思う」と述べる一方で、「それ前兆が数年前に起こるとか、数年前に理解できるものではない」とも語った。
 原発施設に高温の火砕流が飛んでくるようなカルデラ噴火が発生するならば、核燃料を原子炉から取り出して火砕流が届かない安全な場所に搬出する必要があるが、数カ月間では終わらない作業だ。
 規制委の田中俊一委員長は、核燃料を原子炉から取り出して輸送キャスクに入れて外部に搬出できるまでの期間について「通常の輸送は、5年程度は川内原発など加圧水型では格納容器横の燃料ピットで冷やしてから」9月10日の会見と述べている。

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