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平成28年熊本地震における九州電力川内原子力発電所への影響と見解について(1)

 4月18日開催の原子力規制委員会では、現状において川内原子力発電所を停止する必要がないとの見解を示していますが、その内容について説明します。

 今回の地震により川内原子力発電所で観測された最大の揺れは、数ガルから十数ガル程度であり、原子炉を自動停止させる設定値である80から260ガルに比べて小さいものです。

 川内原子力発電所の新規制基準適合性審査では、今回地震が発生している布田川(ふたがわ)断層帯と日奈久(ひなぐ)断層帯の2つの断層帯が連動して、一度に動くことを想定し、長さ92.7km、マグニチュード8.1とし、発電所に与えるこの地震の影響は、100ガル程度と評価しています(今回の地震で最大のものは、マグニチュード7.3)。

 また、詳細な調査の結果、川内原子力発電所の敷地内に活断層の存在は認められていません。しかしその上で、あえて活断層が存在すると仮定して、「震源を特定せず策定する地震動」についても評価し、最終的に620ガルという基準地震動(注)を設定しています。
この地震動に対しても、安全上重要な設備の機能が損なわれないことを審査会合において確認しています。

 このように、地震によって原子力発電所の安全性が損なわれないよう審査において確認していますが、引き続き地震の状況を監視し、原子力発電所の状況について情報発信に努めるとともに適切に対応していきます。

(注)基準地震動:原子力発電所の耐震設計において基準とする地震動。発電所敷地の地下における最大の地震の揺れのこと。

参考資料

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