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震度5弱、東北に津波 仙台港140センチ 6県に避難指示

 二十二日午前五時五十九分ごろ、福島県沖を震源とするマグニチュード(M)7・4の地震があり、福島、茨城、栃木の三県で震度5弱を観測した。仙台市に一四〇センチ、福島県の東京電力福島第一、第二原発にそれぞれ一〇〇センチ、岩手県の久慈港に八〇センチの津波が到達した。その後も震度1〜3の地震が続いた。各地で十人以上が負傷した。 
 気象庁によると、東日本大震災の余震とみられ、一四〇センチの津波観測は大震災以降、最大。マグニチュードの規模はM7・3の阪神大震災や熊本地震を上回った。震源地は福島県いわき市の東北東約六十キロ沖で、震源の深さは約二五キロ。気象庁は福島、宮城両県に津波警報、青森、岩手、茨城、千葉各県に津波注意報を出し、午後一時前に全て解除した。
 青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉各県では、沿岸部の一部自治体の住民らに避難指示も出され、共同通信の集計で約一万人が避難した。東北、関東地方の小中高校など約三百校が臨時休校となった。
 気象庁は、今後一週間程度、最大震度5弱の地震と津波に注意が必要としている。地震の規模が大きく震源が浅かったため、大きな津波になったとみている。
 電力各社と日本原子力発電によると、福島第二原発3号機の使用済み核燃料プールの冷却設備が一時停止した。菅義偉官房長官は記者会見で「放射能漏れや、燃料の温度が上がるものでない」と述べた。
 福島第一原発に新たな異常はない。青森県東通村の東通原発、宮城県の女川原発、茨城県東海村の東海第二原発にも異常は確認されていない。いずれも運転停止中。日本原子力研究開発機構(原子力機構)の施設も異常はなかった。
 総務省消防庁によると、宮城、福島、千葉、東京都内で計十二人がけが。宮城県内の漁港では小型ボート計三隻が転覆。津波の影響とみられ、人が乗っていなかったかどうか海上保安部が確認を進めている。
 福島県警によると、午前六時十五分ごろ、同県いわき市錦町の石油コンビナート地区で火災が発生、約二十五分後に鎮火した。けが人はないとみられる。
 政府は二十二日午前、首相官邸内の危機管理センターに官邸対策室を設置。防衛省は地震被害の確認のため、自衛隊の戦闘機やヘリコプターを発進させた。警察庁も警備局長をトップに災害警備本部を設置した。
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