[2020_03_24_06]ルート逸脱、半年で50件 中間貯蔵施設への輸送車両(福島民報2020年3月24日)
 
参照元
ルート逸脱、半年で50件 中間貯蔵施設への輸送車両

 東京電力福島第一原発事故に伴う除染土壌などを中間貯蔵施設(大熊町・双葉町)へ輸送する車両がルートを逸脱した事例は昨年八月から今年二月までの半年で五十件に上った。二十三日に郡山市で開かれた中間貯蔵施設環境安全委員会で環境省が示した。帰還困難区域の一部解除など住民帰還の動きが進む中、委員からは「多過ぎるのではないか」と安全対策強化を求める厳しい意見が上がった。
 同省によると、輸送車両が市町村から除染土壌を運んでいる最中に高速道路の降りるべきインターチェンジ(IC)を間違えて一つ手前のICに入ったり、国道で曲がるべき場所で直進したりする事例などがあった。
 廃棄物を積んでいない車両が、仮置き場に戻る途中に経路を間違えたケースも報告された。運転中の音声案内の聞き逃しなど運転手の不注意が原因という。
 昨年度に比べて除染土壌の輸送量が増えており、車両同士がすれ違う際に接触するなど事故件数も大幅に増えている。ルート逸脱に関しても、昨年同時期の委員会での報告件数に比べて三倍ほどに増えた。
 同省は道順を間違えやすい場所の事前指導や看板の設置、事前訓練などの対策を強化する。
KEY_WORD:FUKU1_: