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鹿児島知事、川内原発の停止を再要請 九電社長「勘弁して」

 鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は七日午前、九州電力の本店がある福岡市を訪れ、瓜生(うりう)道明社長に川内(せんだい)原発(薩摩川内市)の即時一時停止と安全対策を再要請した。九電は安全性が確認されているとし、三反園知事が要請した一時停止を拒否する回答をしていた。再要請に対し、瓜生社長は記者団に「しっかり特別点検する。それで勘弁してほしい」とし、理解を求めた。
 三反園知事は瓜生社長との面会で「できるだけ早く停止して検証してもらいたい。英断をお願いしたい」と強調。避難道路の整備支援や避難車両の充実など安全対策の強化も求めた。瓜生社長は「県民の不安のさらなる軽減に向けて真摯(しんし)に取り組む」と応じた。
 三反園知事は面会後、即時停止が実現するまで要請を続けるかについて記者団に「回答の中身を見て判断していきたい」と述べるにとどめた。
 三反園知事は八月二十六日、熊本地震の発生で川内原発に対する県民の不安が高まっているとして、直ちに原発を一時停止し、安全性を点検・検証するよう要請。九電は今月五日、定期検査の期間中に水中カメラを使って原子炉に異常がないかなどを調べる「特別点検」を実施するなどの安全対策を提示したが、一時停止に応じなかった。三反園知事は「極めて遺憾」として、安全対策などの再要請を検討するとしていた。
 川内原発は1号機が十月六日、2号機は十二月十六日からそれぞれ定期検査に入る予定で、ともに二カ月程度運転を停止する。
<川内原発> 鹿児島県薩摩川内市にある九州電力の加圧水型軽水炉で1、2号機がある。それぞれ1984年、85年に営業運転を始めた。出力はともに89万キロワット。東京電力福島第一原発事故後の2011年に定期検査に入り、運転を停止した。九電は13年7月に新規制基準の適合性審査を申請し、14年9月に全国の原発で初めて合格。15年8月に1号機、同年10月に2号機がそれぞれ再稼働した。

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