[2008_04_25_01]活断層探し厳格に 原発周辺審査手引案 活用が課題 原子炉付近でも解釈に誤り 電力と専門家の距離ルール化へ(朝日新聞2008年4月25日)
 
 国の原子力安全委員会が原発周辺の活断層調査についての手引案をまとめた。5月12日まで一般の意見を募っている。原発の耐震指針が06年、28年ぶりに改定されたことにともない、具体的に活断層をどう調査するのかが、懸案となっていた。各原発の耐震性再評価(バックチェック)では、過去の活断層調査のほころびが次々に浮かび上がった。新指針や新手引を生かす態勢づくりが今後の課題になる。 (佐々木英輔)(中略)
 手引の検討委員会では、日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の敷地内を通る浦底断層の調査も不適切な例として挙がった。
 「これが審査を通る見込みで出されているのは問題。かなり厳しい内容で手引を作らなければならない」。中田さんは、04年に提出された3、4号機増設申請書の地質断面図の問題点を指摘した。
 3万年前以降に堆積した地層の上に、より古い岩盤がおおいかぶさるように乗っている構造について、原電は活断層によるものではないとしていた=図。原電の通りなら、古い岩盤が数メートルせり出した不自然な状態が数万年にわたって続き、その下の空間に新たな地層が積もっていったことになる。

KEY_WORD:活断層_:原子力安全委員会:活断層調査についての手引案:原発の耐震指針:耐震性再評価(バックチェック):「変動地形学的調査」:リニアメント:SHIMANE_:宍道断層:広島工業大の中田高教授:TSURUGA_:杉山雄一・産業技術総合研究所活断層研究センター長:東京大の徳山英一教授