[2017_02_05_03]暴風雪を想定 泊原発で訓練 初の冬季実施(東奥日報2017年2月5日)
 政府は4日、北海道電力泊原発(北海道泊村)での暴風雪時の事故を想定した原子力総合防災訓練を実施した。北海道や周辺自治体など関係機関の計約400人と、住民約60人が参加。国による初の冬季訓練で、昨年10月に了承された避難計画を検証した。
 訓練は泊村や隣の共和町を含む後志地方が数年に1度の猛吹雪に襲われる中、運転中の泊原発3号機が冷却機能を喪失したとのシナリオ。緊急事態が宣言され、暴風雪に対する安全確保を優先するよう指示が出た。
 5キロ圏に入る市町村で唯一、誤飲や紛失の恐れがあるとして、甲状腺被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤を事前配布していない共和町では、除雪車の支援を受け、町職員が実際に5戸を訪問してヨウ素剤に見立てたあめを配布。除雪ができずに室外へ出られない住民を救助する訓練も実施した。
 この日の訓練は、本県など積雪地を中心に、原発立地・周辺自治体の職員ら約30人も視察した。
 新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は「共有しへ考えるベきところの多い訓練だった。冬の夜など厳しい環境の事故に備えるには、国が避難対応を主導すべきだ」と述べた。
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