【記事38105】福島原発における津波対策研究会・中間報告書(命題1)失敗学会・吉岡律夫、淵上正朗、飯野謙(失敗学会2015年7月3日)
 
参照元
福島原発における津波対策研究会・中間報告書(命題1)失敗学会・吉岡律夫、淵上正朗、飯野謙

1)はじめに
失敗学では、実際に起きてしまった事故の経緯・シナリオを追随するだけでは不十分で、防ぐ道(成功の道)があったのか等を広く検討することが残された者の使命だと教えている[1、図1]。
失敗学会では、福島原発事故に関連して、2014年2月以降に4回のフォーラムを開催し、それらを踏まえて、2015年4月に「福島原発における津波対策研究会」を開催した。その目的は下記の2点の解明である。
@福島原発において、巨大地震に伴う巨大津波を予測できたか?
Aもし巨大津波が事前に予測されていたら、事前にどのような対策をすれば事故を回避できたか?
(中略)
A七省庁による「地域防災計画における津波対策強化の手引き」
1997年に、国土庁等の七省庁による「太平洋沿岸部地震津波防災計画手法調査報告書」が出され[10]、1998年に津波対策として「地域防災計画における津波対策強化の手引き」がまとめられた[11]。それまでの原発は「既往最大の歴史津波と、活断層から想定される最も影響の大きい津波」を想定していたが、上記手引きでは「(既知でなくても)現在の知見により想定し得る最大規模の地震津波を選定する」となった。
(後略)

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