噴火予知(講演資料#40/84)
 
【島村】有珠山の例をお話しします。2000年の噴火の際には、非常にゆっくりですが、有珠山近くのアパートが歪んでいった。地殻変動が起っていた。噴火の起きる前に有感地震が多発し、非常に分かりやすい、予知しやすい火山だった。
【補足】
島村氏のウェブの182頁目に当写真に関するコメントがある。以下にその内容を抜粋する。写真のみ表示の場合はココをクリック。
「1977年8月7日9時12分に有珠火山の山頂付近で噴火が始まった。噴火は約1年で消息したが、地震と地殻変動は1982年3月まで5年近くも続いた。
 有珠火山の北側の山麓にある3階建ての県営アパートが、火山活動にともなう地殻変動で、激しく変形したほか、写真に見られるように、人の背ほどもある崖が作られてしまった。
 地殻変動がゆっくりしたものだったために、このアパートでは、幸い、死傷者は出なかったが、アパートそのものは人が住めなくなり、その後取り壊されてしまった。」