【記事59161】<日本原燃>再処理工場審査延長へ 規制委、雨水流入を問題視(河北新報2017年9月14日)
 
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<日本原燃>再処理工場審査延長へ 規制委、雨水流入を問題視

 原子力規制委員会は13日、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の新規制基準への適合性審査会合を開いた。規制委は同工場で8月、重要設備がある建屋への雨水流入が発覚した問題を重大視し、「猛省してほしい」と指摘。他の重要設備に安全管理上の問題がないかどうか確認できるまで、審査を延長する方針を示した。
 原燃は今月中にも雨水流入の詳しい調査結果をまとめ、他の設備も本年度末までに調査する。同工場の審査は今年3月に主要課題の確認を終え、最終段階に入るとみられたが、一転して大幅延長となる見通し。原燃が2018年度上期としている工場の完工目標も変更が不可避となった。
 審査会合で原子力規制庁の担当者は、雨水流入が昨年8月にも別の場所であった経緯を踏まえ、「重く受け止めてほしい」「重要設備の保守管理すらできていない」などと厳しく指摘した。原燃の担当者は「迷惑を掛けて申し訳ない。約束したことを実行できていない」と陳謝した。
 同工場では今年8月13日、非常用電源建屋の地下部分に雨水約0.8トンが流入していたことが判明。非常用発電機に燃料を供給する配管が水没した。配管の貫通部の隙間を埋めるシリコン製部材のひび割れが原因とみられる。本来、定期点検すべき箇所だったが、原燃は03年以降、点検を怠っていた。

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