【記事27720】たんぽぽ舎 今月の原発 みんな気づいているだろうか 地震防災が原発の妨害を受けていることを 下北半島では 岩手・宮城・福島では 浜岡・三重では 柏崎刈羽では(よせあつめ新聞2012年2月28日)
 

※以下は上記本文中から重要と思われるヶ所を抜粋し、テキスト化したものである

 日本各地で「大きな地震に見舞われるかもしれない可能性が明らかになった・‥」そんなニユ−スが次から次にと報道されているけれど、東北地方太平洋沖地震が起きたから分かったことなのだろうか。いいや、そんなことはない。地震学者や地球物理学者や地質学者達も遊んでいたわけは無い。
 たくさんの論文がこれまでも出ていたし、多くの知見も発表されていたのに、それをクロ−ズアップさせない勢力がいたのだ。
 どんな?もちろん原子力マフィアだ。
 報道されるかどうかが、この種の問題では−番影響が大きい。貞観地震の影響がどこまであったかとか、東北地方沖で大規模な地震が起こりえるとか、福島県沖にも巨大津波の波源域がありえるなど、阪神淡路大震災以後にたくさんの研究成果が発表され続けてきたのに、報道されなかったか、ほとんど注目されなかった。理由は、たとえば福島県沖で巨大津波などということが「分かった」ら、直ちに原発の安全性問題に直結する。
 疑惑が高まる中、とうとう証拠が上がった。以下の記事を読んでみて欲しい。
 『東日本大震災の8日前、宮城−福島沖での巨大津波の危険を指摘する報告書を作成中だった政府の地震調査委員会事務局(文部科学省)が、東京電力など原発を持つ3社と非公式会合を開催、電力会社が巨大津波や地震への警戒を促す表現を変えるよう求め、事務局が「工夫する」と修正を受け入れていたことが、25日までの情報公開請求などで分かった。』(中国新聞2月26日)
 三社とは、東電、東北電、日本原電である。
 貞観地震を「繰り返していると誤解されないようにしてほしい」と注文を付けていたと言うが、これが仙台平野に襲いかかった貞観津波について、再来の可能性があるとして対策する可能性を奪ってきた証拠だ。
 こんなことは今に始まった話では無い。東電など電力のお抱えご用学者達はよってたかって原発周辺に地震や津波が襲う可能性を否定し続けたため、原子力防災が必要ないとされるのと同時に、行政の地震防災にも大きな悪影響を与えただろう事は想像に難くない。自治体には東電など電力出進議員も多く居るので、大きな地震、津波想定を防災計画において行えば、横やりが入るのは間違いないだろう。何しろ来もしない津波に備えて何百億もの防潮堤を作るなど「常軌を逸している」と普通ならば考える。(中略)

 柏崎刈羽では
 
 柏崎刈羽原発付近で発生する可能性のある地震は、これまでの想定では震度6弱止まりだった。解放基盤面で600ガルということは、地上では400ガルにも満たない。
 ところが実際に襲ってきた地震は、地上で700ガル、震度7に達し、解放基盤面に至っては1699ガルと、重力加速度の二倍近<に達する揺れだった。
 幸い、震源断層面が海底だったわりには津波はたいしたことは無かった。しかしこの揺れの大きさでも数メートルに達する津波は起こりえる。もし5メートル以上の津波が来ていたら、柏崎刈羽原発は、炉心損傷を免れるのは難しかっただろう。
 柏崎刈羽原発が想定していた津波の高さはわずか3.1メートルだった。(後略)

KEY_WORD:JOUGAN_:TOUNANKAI_:NANKAI_:FUKU1_:KASHIWA_:HAMAOKA_:東北地方太平洋沖地震:原子力マフィア:貞観地震:阪神淡路大震災:政府の地震調査委員会事務局文部科学省:東電:東北電力:日本原電:出戸西方断層:六ヶ所再処理工場:渡辺満久教授:東通原発:東海・東南海・南海地震:三重県:津波避難所:地盤変状:中部電力:海底地滑り:柏崎刈羽原発:プレート境界型:活断層:内陸直下型:CHUETSUOKI: