【記事63070】中電改善策「具体性ない」 浜岡原発トラブルで規制委、苦言(静岡新聞2017年12月7日)
 
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中電改善策「具体性ない」 浜岡原発トラブルで規制委、苦言

 原子力規制委員会は6日、臨時会議を都内で開き、中部電力の勝野哲社長から浜岡原発(御前崎市佐倉)の安全対策について説明を受けた。更田豊志委員長は、浜岡原発で続出したトラブルを踏まえた原発管理の改善策について「ほとんど具体性がない。率直に言って非常に頼りない」と苦言を呈した。
 更田委員長はトラブルの原因や改善策を記した中電の資料や、電気事業連合会の対応などにも触れ「定性的にはとても良い文言が並んでいるが、時期も何をやるかも明示されていない」と厳しく指摘した。
 勝野社長は改善策の説明で「それぞれの組織の役割分担を明確化することが必要。管理職の目的意識、部下との意思疎通が大事だ」と述べ、現場力を向上させる取り組みを強調した。
 また、気象庁が11月から、地震予知ができないことを前提に南海トラフ地震に関する情報の発表方法を変更したことを踏まえ、石渡明委員が「(気象庁の発表は)不確定な情報になる。いろいろな場合を想定して準備をしてほしい」と注文を付けた。
 一方、勝野社長は浜岡原発の審査会合に関し、規制委側に「地震動と津波が最大のハードルになる。できるところから審査を進めてもらいたい」と要請した。

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