【記事69980】浜岡原発 運転停止から7年 再稼働か否か いまだ見えぬ先行き(静岡放送2018年5月14日)
 
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浜岡原発 運転停止から7年 再稼働か否か いまだ見えぬ先行き

 浜岡原発の全ての原子炉が停止してから5月14日で7年が経ちました。再稼働を大きく左右する国の安全審査は今、山場を迎えつつあります。一方で、福島の事故の記憶を浜岡原発に重ね声を上げ続ける市民がいます。
 安倍政権は原発を「重要な電源の一つ」と位置付け、安全審査に合格すれば再稼働させる方針です。今、全国では5つの原発が稼働しています。 署名活動の後、市民団体は中部電力静岡支店に安全性について質問する書面を提出しました。
 浜岡原発は福島第一原発の事故の後、当時の政府の要請で全ての原子炉を止めました。中部電力は防波壁を作るなど津波対策を強化するとともに、再稼働に必要な原子力規制委の審査を受けていて、その審査が重要な局面にさしかかっています。
 大きな焦点となっているのが原発を襲う最大の揺れ=「基準地震動」を決めることです。南海トラフ地震のようなプレート境界で起きる巨大地震の揺れについては、これまでに中部電力の主張が概ね、認められています。今は浜岡原発の敷地内と周辺を走る断層が地震を起こすのかが議論されています。
 先週の審査で、中部電力は断層が起こす地震は震源が8キロより深いとと主張しましたが、規制委はもっと浅い所で地震が起きるおそれもあるとして再検討を求めました。この議論がいつ終わりを迎えるのかはいまだ見えていません。
 一方、川勝知事は。先週の会見で川勝知事は再稼働に否定的な考えを改めて示しました。中部電力が浜岡原発を再稼働させるには国の安全審査をクリアしても次に、県や地元の同意が必要です。浜岡原発の再稼働への道筋は7年経った今も不透明なままです。
静岡放送(SBS)

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