【記事88150】東海第二原発の20年運転延長はありえない 9/4(水)日本原電本社前抗議行動でのスピーチ 佐藤眞一 (いのちをつなぐ会・茨城県利根町)(たんぽぽ舎2019年9月9日)
 
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東海第二原発の20年運転延長はありえない 9/4(水)日本原電本社前抗議行動でのスピーチ 佐藤眞一 (いのちをつなぐ会・茨城県利根町)

(1)茨城県最南部利根町から参りました。「いのちをつなぐ会」の佐藤と申します。
私の住む「利根町」は、茨城県取手市、龍ヶ崎市、千葉県我孫子市に囲まれた人口約12000人の小さな町です。
 そして福島第一原発から約190kmにあり、8年前の「フクイチ(東電福島第一原発)事故」のホットスポットです。
 私たち「いのちをつなぐ会」は、5年前から町内全域の放射能空間線量を年2回定点観測しています。大地は未だに汚染されたままです。
 8年前の東日本大震災の時、津波があと70cm高かったら、「東海第二原発」はフクイチ(東電福島第一原発)と同様にメルトダウンを起こしていました。
 そのことをあなた方「日本原電」の方々はご存じですよね。
 それで昨年11月、寿命40年を超えた「東海第二原発」を「20年延長」させ、再稼働ですか?正気の沙汰ではありません。
 あなた方は、国民の「いのち」より「金儲け」の方が大切ですか?

(2)私の故郷は大分県です。大分県には1基の原発もありません。大分県は、自然再生エネルギーでは、日本の中で優等生です。
 日本で最大級の地熱発電所やバイオマス、水力、風力等により電気をまかない、原発には頼らないでやっています。大分県でできることが、他県でできないはずがありません。
 又、フクイチ(東電福島第一原発)事故をきっかけに、ドイツは、原発推進から180度「脱原発」に方向転換し、昨年は、水力を含む約50%がすでに再生エネルギーでまかなわれています。
 ドイツは、2022年までには、すべての原発を廃炉にすることを決定しています。
 今や、ドイツだけではなく、世界は「脱原発」にシフトしています。
 時代遅れのエネルギー「原発」にしがみついているのは、日本だけです。

(3)日本は、自然災害でも世界有数の国です。地震、火山、台風、水害などの災害が、私たちの身の回りでは頻発しています。
 地震をとってみると、2011年の東日本大震災だけでなく、2018年大阪北部地震、北海道胆振東部地震、2016年熊本地震、2007年新潟県中越沖地震、阿蘇山、御嶽山、浅間山の火山噴火など枚挙にいとまがありません。
 茨城県は、全国有数の地震県であり、東海第二原発のすぐ近くには活断層があります。
 フクイチ(東電福島第一原発)事故の原因は、実は津波でなく、その前に地震でメルトダウンを起こしたのではないかとも言われています。フクイチ事故の原因究明は未だに行われていません。
 茨城県では、フクイチ事故の前に、JCOの臨界事故があったことは、まだ記憶に新しいところです。
 そんな中で、日本原電は、危険な老朽原発を再稼働して、自己の責任はとれるのですか?
 日本国民の過半数は、再稼働には反対です。

(4)茨城県では、今原発をめぐる新しい動きがあります。
 まず第一に、原発県民投票の会が中心になって、原発の再稼働は、知事や議会が決めるものではなく、県民の意志で決めるべきであるとして、その条例を制定するための活動を、県内全域で進めています。
 私たち「いのちをつなぐ会」もその趣旨に賛成して、県民投票カフェを県内全域で行うための活動に参画しています。
 次に、今までは、県知事、県議会、東海第二の地元東海村の村長、議会で再稼働を決めていたのを、原発周辺の6市町村の合意がなければ再稼働はできないという「茨城方式」ができようとしています。
 大井川茨城県知事は、東海第二原発の再稼働は県民の意志で決めるべきだと、選挙前でも、現在でも言っています。
 2年前の県知事選挙の時のNHKの出口調査では、茨城県民の75%以上が東海第二原発の再稼働に反対しています。
 従い、東海第二原発の再稼働は非常にハードルが高く、簡単には再稼働はできない状況が生まれてきています。

(5)最後に、日本原電の方に私は伺いたい。
 私たち「止めよう!東海第二原発首都圏連絡会」が集めた5万筆以上の署名を、あなた方「日本原電」は受け取ろうとしませんが、それは何故ですか?
 日本の電力会社の中では、東京電力も関西電力も九州電力もその他のすべての電力会社は署名を受け取っています。
 受け取っていないのは、あなた方「日本原電」だけです。
 私の郷里、大分県の私の偉大な仲間たちは、フクイチ事故以来、毎日九州電力大分支社前でサイレントスタンディングをおこない、要請文を九州電力総務課に渡しています。
 私が大分に帰省中の8月7日、2931通目の要請文を仲間が作成し、私が署名したものを九州電力大分支社総務課経由で社長宛に出しましたが、今まですべての要請文を九州電力は受け取っています。
 あなた方「日本原電」は、茨城県民や日本国民の声に耳を傾けるつもりはないのですか?

私は、日本原電に対し、満身の怒りを込めてここに抗議します。
1.寿命40年を超えた老朽原発、オンボロ原発「東海第二原発」を動かすな!
2.20年延長はあり得ない!
3.東海第二原発再稼働反対!
4.日本原電解体!
5.日本原電は、「廃炉専門」の会社になれ!
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