[2021_12_10_08]トカラ列島近海 “当分は震度5強程度の地震に注意”地震調査委(NHK2021年12月10日)
 
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トカラ列島近海 “当分は震度5強程度の地震に注意”地震調査委

 9日午前、鹿児島県の十島村で震度5強の揺れを観測した地震について政府の地震調査委員会は「この地域では当分の間、震度5強程度の地震に注意が必要だ」とする見解を示しました。
 政府の地震調査委員会は定例の会合を開き、9日午前11時すぎに十島村で震度5強の強い揺れを観測したトカラ列島近海を震源とするマグニチュード6.1の地震などについて検討しました。
 トカラ列島近海では12月4日から地震が相次いでいて過去にも活発な活動が続いたことがあることから「当分の間、最大震度5強程度の地震に注意が必要だ」とする見解を示しました。
 地震調査委員会の委員長で防災科学研究所の平田直参与は「一般的には大きな地震のあと強い揺れの可能性はだんだんと低くなっていくが、この地域ではしばらく地震が発生していなくても強い揺れが起きることがある。今は地震が起きやすい状態になっていることに注意して、1か月くらいは大きな揺れに備えてほしい」と話していました。

 石川 能登地方「一連の地震活動は当分続く」

 また石川県能登地方では去年12月以降、地震活動が活発になり、ことし7月からはさらに活発になっているほか、能登町と珠洲市の観測点では地盤が数センチ程度隆起するなどの地殻変動が観測されているということです。
 このため地震調査委員会は「地震活動や地殻変動の状況を踏まえると一連の地震活動は当分続くと考えられる」と見解をまとめました。
 平田委員長は「能登半島では地震の回数が増えた時にほぼ同期して地殻変動が観測されているが、現在のところその理由について委員会の合意を得られるまでの考えは出ていない。今後、大きな地震が起きることを否定できないので引き続き観測データを注視していくことが必要だ」と呼びかけました。
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