【記事28855】福島第一原発事故と4つの事故調査委員会(国会図書館_調査と情報_第756号2012年8月23日)
 
 
(前略)
1 4つの事故調査委員会
1 事故調査の意義
 大きな事故に対しては、通常、その事業者や規制・監督にあたる政府が、事故原因を調査し、対策を検討する。事業者と政府は、事故に関する1次情報を保有し、当該分野についての専門性を持つ点から、調査にあたる責務がある。さらに、調査結果を報告書として公表することで、事故の教訓を広く共有し、その再発を防止することは、社会の健全な発展にとって不可欠な取組みである。
 今回の原発事故は、その重大性の点からも、事故後対応において政府も当事者であった点からも、事業者である東京電力(以下、東電)や政府とは独立した主体による、客観的かつ多面的な事故分析と課題の整理が求められた。国会と民間による事故調査はこうした意味において重要性が高い。国会、政府、民間、東電の4つの事故調査委員会は、それぞれの調査方針により事故の調査と検証を進め、報告書を公表した(表1)。
KEY_WORD:SOEDA_:FUKU1_:国家事故調:政府事故調:東電事故調:民間事故調:K_JIKOCHO_:S_JIKOCHO_:M_JIKOCHO_:T_JIKOCHO_: