【記事73770】世耕経産相「十分な電力の復旧 1週間以上かかる」(NHK2018年9月7日)
 
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世耕経産相「十分な電力の復旧 1週間以上かかる」

2018年9月6日 12時03分
 世耕経済産業大臣は今回の地震による北海道の停電について、道内最大の火力発電所である苫東厚真火力発電所の復旧に、少なくとも1週間程度かかるとの見通しを明らかにしました。ほかの発電所の再稼働などで、7日までに一定の供給体制を取るものの、十分な電力の復旧には1週間以上かかるとしています。
 世耕経済産業大臣は6日昼前、北海道の停電の大きな原因となった苫東厚真火力発電所について、1号機と2号機の発電施設に損傷が見つかったほか、4号機の施設でも火災があったことから、復旧に少なくとも1週間程度かかるという見通しを明らかにしました。
 そのうえで、すでに稼働している北海道内の4つの水力発電所に加えて、6日中に砂川火力発電所を、7日中に伊達、知内などの火力発電所を再稼働させるほか、本州から一定の融通を受け、7日までに290万キロワットの供給ができるようにしたいという考えを示しました。
 しかし、北海道の電力需要は、5日のピーク時で380万キロワットあったとして、十分な電力の供給には苫東厚真火力発電所が復旧するまで、1週間以上かかるという認識を示しました。
 このため、東北電力や東京電力に電源車を派遣するよう要請して、さらに供給の拡大に努めるとしています。
 世耕大臣は「北海道民には復旧までの間、大変な不便をかけるが、政府、北海道電力とも最大限の対応をするので、理解と協力をお願いしたい」と述べました。
 また、「節電要請をするのか」との記者団の質問に対し、「まずは発電所を立ち上げることが最優先で、節電という以前の問題だ」と述べました。

苫東厚真火力発電所 北海道の30%程

 北海道電力のホームページによりますと「苫東厚真火力発電所」は厚真町にある昭和55年から稼動を始めた道内最大の火力発電所です。現在はボイラーや発電機などの発電施設が3つあり、出力は165万キロワットで、現在停止している泊原発を除いた北海道全体の発電所の供給力の30%近い割合を占めています。

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