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(引用者注) なんと、4か月前の志賀原発で起きた地震計データ消失が柏崎刈羽原発でも起きていた。

参照元
プレスリリース 2007年

新潟県中越沖地震における柏崎刈羽原子力発電所の地震観測記録について

平成19年7月19日
東京電力株式会社

 当社は、平成19年7月16日に発生した新潟県中越沖地震(マグニチュード6.8、震央距離16km、震源距離23km※)の際に取得された柏崎刈羽原子力発電所における地震観測データの分析および耐震安全性への影響評価を行うため、地震観測記録の収集、整理を実施してまいりました。
 このたび、7月16日に暫定的にお知らせしていた1号機、5号機、6号機を含め、柏崎刈羽原子力発電所の全号機における本震の地震観測記録の収集、整理が終了し、別紙1のとおり、とりまとまりましたのでお知らせいたします。

 柏崎刈羽原子力発電所では、従来から実施している1号機、5号機、6号機の建屋および敷地地盤に設置した地震計(以下「既設地震計」という。合計67台。)を用いた地震観測に加え、平成16年の新潟県中越地震を踏まえ、新たに全号機に地震計(以下「新設地震計」という。合計30台。)を増設し、平成19年4月より観測が可能となっていますが、今回の本震の地震観測記録の収集、整理において、既設地震計による地震観測記録のうち、1号機、5号機、6号機の建屋および敷地地盤の観測記録の本震データ(63台分)について、地震動の波形が消失していることが確認されました。
 しかしながら、既設地震計による地震記録のうち最大加速度値は消失していないこと、また、新設地震計による全号機の本震の記録が取得できていること、加えて、その後の余震記録は、新設地震計、既設地震計双方の記録が取得されていることから、十分な検討ができるものと考えております。

 データ消失の原因は、既設地震計における地震観測記録データの伝送方式として、発電所内の観測装置から通信回線を経由して東京のサーバに転送することとなっていますが、今回の地震では短時間に多くの余震が連続して発生したこと、地震時の通信回線が輻輳したため転送するのに時間がかかっていたことにより、観測装置内に記録・保存されていた本震の記録等を転送する前に、新たな余震記録により本震記録が上書きされたためです。

 本事象については、平成19年能登半島地震における北陸電力株式会社志賀原子力発電所において同様の事象が確認されていたことから、当社としては、地震観測装置の更新を順次進めており、柏崎刈羽原子力発電所については、1号機の観測装置を今年度、5,6号機の観測装置を来年度に設備更新を行う計画としておりました。
 今回の事案を踏まえて、早急に設備更新を行うとともに、他の事業者へ注意喚起するため、ニューシア(原子力施設情報公開ライブラリー)へ登録することとしています。

 今後、引き続き、得られている余震データの記録の収集、整理を行うとともに、収集、整理した観測記録を用いて、地震観測記録の分析、安全上重要な設備の耐震安全性の確認を実施していくこととしております。
以 上

※震源位置については、7月16日午前10時28分気象庁地震火山部発表の震源位置(北緯37.5度、東経138.6度)から、同日午後4時気象庁報道発表資料により北緯37度33.4分、東経138度36.5分に変更となっている。震央距離、震源距離については、現在の最新の震源位置情報(北緯37度33.4分、東経138度36.5分)に基づいた値。

添付資料
・別紙1:新潟県中越沖地震における柏崎刈羽原子力発電所の地震観測記録(PDF 16.5KB)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu07_j/images/070719a.pdf ・別紙2:既設地震計及び新設地震計配置図(PDF 15.6KB)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu07_j/images/070719b.pdf ・別紙3:地震観測システムのイメージ(PDF 24.9KB)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu07_j/images/070719c.pdf

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