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2005年08月20日(土) テーマ:環境・エネルギー 今回の「8.16宮城地震」で女川原発が自動停止したまま再開の目途が立っていないようなので、何が起きたのかと心配していたところ、次のような記事が。 女川原発、想定超える揺れ測定(河北新報2005年8月17日) http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2005/08/20050817t13044.htm(リンク切れ) 「8・16宮城地震」で自動停止した女川原発で251.2ガルを記録 「設計用最強地震動」の250ガルを超えた 2003年5月の三陸南地震で観測した225ガルを上回り、過去最大 設計用最強地震動を超えたことは「国内の原発では初めての可能性」 『設計用限界地震動』の加速度375ガルに耐えられるよう設計 女川原発1-3号機は、水平方向に200ガル、垂直方向に100ガルを感知すると自動停止するよう設定 今回の地震は想定された「宮城県沖地震」ではなく、本番はもっと大きな揺れ(加速度)になることが確実なわけですから、この程度の地震で「設計用最強地震動」を超えてしまうということでは、次はどうなることか。。 今回たまたま自動停止装置がちゃんと働いて止まったから良かったものの、『設計用限界地震動』の375ガルは素人がみても小さすぎないか?? 東通はどうなっているんでしたっけ? 今回の事態は2年前の緊急停止の際にも警告されていました。 03年5月26日に東北地方で震度6の地震が発生し、宮城県の女川原発が緊急停止しました。http://www.stop-hamaoka.com/news/tohoku-jisin.html 問題は、浜岡原発で警鐘が鳴らされている「制御棒の挿入失敗」。これは恐ろしい。 恐ろしいというか、そのままチェルノブイリ型の事故につながりかねないわけで。。 特集・原発を考える http://www.janjan.jp/special/genpatsu/list.php?PHPSESSID=0e4cb6cd729b44ad92cb8d6c630fd5d5 警鐘!原発震災(9)文科省も想定外の揺れを予測 浜岡原発 アメリカ生まれの原発は、基本的に耐震設計に弱点がある。おまけに日本では上下動について、水平動の半分でよいとしてきた。幸い大地震に遭遇することがなかったからいいようなものの、これからはそうはいかない。まして浜岡原発は直下から想定東海地震に襲われようとしているのだ。直下10キロ余りの至近からいきなり大きな上下動を食らうことになる。 とくに心配なのが、制御棒の挿入失敗である。(以下省略) もう一度、地震の揺れ(加速度)に戻って、下記のページから抜き出してみると、 東海地震と浜岡原発 http://www.stop-hamaoka.com/kaisetsu-2.html 東海地震は、兵庫県南部地震の15倍の規模の地震 東南海地震と一体に起これば、エネルギーは単独で起こった場合の数倍 1号機と2号機の耐震設計は、地震の揺れ(加速度)を最大450ガルまで想定 3号機と4号機は、最重要機器は600ガル、非常用炉心冷却装置などは450ガルを想定 その理由として、1854年の安政東海地震の揺れが450ガルだったとし、また、 マグニチュード8.5の地震が限界地震で、それによる最大の揺れは600ガルとしています。 ↓ しかし 1995年の兵庫県南部地震のとき神戸海洋気象台では、南北方向818ガル、東西方向617ガル、上下方向332ガルを記録 他に、数カ所で600ガル以上を記録 1994年ノースリッジ地震のときシルマーでは、約900ガルを記録 想定される宮城県沖地震(あるいは1978年宮城県沖地震)ではどれくらいのガルになるのか調べられませんでしたが、その中で発見したのがコレ。(↓) 日本災害情報学会 ニュースレター(No.14 / 2003.7) http://www.jasdis.gr.jp/nl/n-letter14miyagieq.html 検証・震度6 三陸南地震(2003年 岩手日報) http://www.iwate-np.co.jp/2003kikaku/sanrikuminami/sanrikuminami.html 釜石市では、揺れの強さの目安になる加速度が県内最大の1038ガルを記録 「宮城県沖地震は、プレート境界で断層がずれるタイプだったが、三陸南地震は太平洋プレート内部で発生したとみられ震源位置も違う」とのことで直接の比較ができるわけでもないようですが、ともかく阪神大震災を上回る1000ガルという数字が瞬間的にせよ記録されている。 探せばまだまだ出てきます。 「新潟県中越地震の本震(M6・8、震度7)は、川口町で1712ガル」 などと驚きの数字を探し回った挙げ句に辿り着いたのが、今回の地震のニュース。 <宮城沖地震>揺れ加速度最大342ガル 東北新幹線地震計 宮城県で震度6弱を観測した地震の際、JR東日本が東北新幹線くりこま高原ー一ノ関駅間に設置した地震計で、揺れの加速度が最大342ガルを記録したことが分かった。当時、下り回送列車が最高速度の275キロに近いスピードで付近を走行していたが、自動停止して脱線はしなかった。 な〜んだ、もう既に「設計用最強地震動」の250ガルどころか『設計用限界地震動』の375ガルにほぼ達していたわけだ。 というわけで、マスコミがきちんと報道しない『女川怪談』の巻でした。 |
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