[2022_06_07_02]審査が長期化している北電・泊原発 原子力規制委の委員が視察(NHK2022年6月7日)
 
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審査が長期化している北電・泊原発 原子力規制委の委員が視察

 06月07日 18時06分
 再稼働の前提となる審査が長期化し、先月には裁判所から運転しないよう命じる判決も出された北海道電力・泊原子力発電所。7日、原子力規制委員会の山中伸介委員が現地を視察し、審査の焦点の1つとなっている防潮堤について「設置方法、設置場所を現場で見て今後の論点がはっきりした」と述べました。
 7日、状況を視察するため、北海道電力・泊原子力発電所を訪れたのは、原子力規制委員会の山中伸介委員など4人です。
 北電は、2013年に泊原発の再稼働の前提となる審査を原子力規制委員会に申請し、現在も審査が続いています。
 視察にあたって北電の藤井裕社長があいさつし、先月31日に札幌地方裁判所から泊原発を運転しないよう命じる判決を言い渡されたことに触れ、「当社の主張を理解してもらえず、関係者に心配をおかけしている。今後、控訴審では適切に主張、立証をしっかり行い、総力を挙げて取り組む覚悟だ」と述べました。
 視察で山中委員らは、北電の幹部から事故が起きた際の拠点となる「緊急時対策所」で放射線を遮断するためコンクリートの壁の厚さが85センチに及ぶことや、長期間、対応にあたることができるよう食料と水を1週間分備えていることなどを説明されました。
 このあと、審査の焦点の1つとなっている津波を防ぐ防潮堤について、これまでに設置したものを撤去しているほか、今後は液状化の影響を受けないよう岩盤の直接打ち込む工法で設けることについても説明を受けました。
 視察のあと山中委員は「新たな防潮堤の設置方法や設置場所を現場で見て今後の論点がはっきりした。耐震設計の基準となる地震動や津波の大きさが決まってから審査会合で議論していきたい」と述べました。
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