[2020_08_27_01]“核のごみ処分場”調査をめぐり町内の意見は賛否拮抗 北海道寿都町(HBC北海道放送2020年8月27日)
 
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“核のごみ処分場”調査をめぐり町内の意見は賛否拮抗 北海道寿都町

 いわゆる“核のごみの処分場”選びの調査に、後志の寿都町が応募を検討している問題で、町長の強い意志とは対照的に、議員や産業団体の考えは賛否が拮抗しています。
 27日午後、札幌に現れた寿都町の片岡春雄(かたおか・はるお)町長。泊原発の現状を周辺自治体に報告する会合に参加しました。

報道陣から出る質問は、“核のごみ”の処分場についてです。

 「まだ賛否を取る状況じゃないですから。話はスタートラインにも乗っておりませんので、これから私がちゃんと説明した中で皆さんの考え方がどうなのか、そこで判断をしたい」(寿都町・片岡春雄町長)
 26日、寿都町で開かれた意見交換会。9人の町議のうち、3人が賛成、4人が反対、2人が態度を保留しています。
 「(どうでしたか?)全然…町長に聞いて(町長には聞きます。どんなお話があった?)勝手に話すなと言われました。ごめんね、また後で」(反対する幸坂順子町議)
 「いい議論したよ。賛成もあれば反対もあるし。まだまだ議論は不十分だから。これから議論するということで」(反対する沢村國昭町議)
 町の主要5産業団体は、2団体が反対、3団体が態度を保留しています。中でも難しい判断を迫られているのが漁協です。
 「(ひと言聞かせてください)そのへんは今、町長から…」(寿都町義で寿都漁協組合長・木村親志さん)
 象徴的なのがこの木村親志(きむら・ちかし)さん。町議会議員としては賛成ですが、漁協の代表としては態度を保留しました。漁業への風評被害を心配する声がある一方で、先細りしていく中、今後も町の支援が必要という声もあるのです。
 27日朝、起きたら、まぶたが腫れていたという鈴木知事。27日の会見で片岡町長へ慎重な判断を呼びかけました。
 「最終処分場をつくっていくというそういう入り口に立つ可能性のある重要なご判断だと思います。町民の皆様にていねいに説明をするなどの対応が必要だと思います」(鈴木直道知事)
 「(道庁に)寄る用事はございませんので」(寿都町・片岡春雄町長)
 呼びかけられた片岡町長は、札幌の会合の後、目の前の道庁を素通りして寿都町へ帰りました。
 時機を見て鈴木知事は、自ら寿都町に出向き、片岡町長に直接考えを伝える見通しです。
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