[2018_12_06_05]泊原発 非常電源 起動せず 運転時から接続不良か(東奥日報2018年12月6日)
 原子力規制委員会は5日、停止中の北海道電力泊原発3号機(泊村)で11月9日、非常用ディーゼル発電機1台が試運転の際に起動しないトラブルがあり、原発の運用ルールを定めた保安規定違反に当たるかどうか調査する方針を決めた。原因とみられる制御盤内の端子は、2009年の3号機運転開始時から接続不良の状態だった可能性がある。
 非常用発電機は、災害時に外部の電源が停止した場合でも、原発の冷却機能を維持する電力を確保するために設置されたバックアップ電源の一つ。規制委などによると、停止したのは3号機にある2台のうち1台。
 北海道電の調査では、制御盤内の端子1本が接続不良の状態で、締め付けビスが緩んでいた。過去に点検で端子を取り外したり、交換したりした実績がないため制御盤の製造時から接続不艮だったとみられる。
 今年9月に北海道で大規模地震と全域停電が発生した際、泊原発は外部電源を喪失。今回の発電機1台を含め計6台が起動し、使用済み核燃料プールの冷却を続けた。地震時も端子は接続不良だったとみられるが、端子台に接触していたため通電できた可能性がある。
 泊原発では07年と09年にも非常用発電機のトラブルがあった。規制委の更田豊志委員長は「非常用発電機は緊急時の最初のとりで。故障率がそんなに高いはずがなく、異常ではないか」と指摘した。
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