[2017_10_12_01]「原燃の点検活動注視」規制委員長 安全管理問題で見解(東奥日報2017年10月12日)
 
 日本原燃の六ヶ所再処理工場やウラン濃縮工場で安全管理上のトラブルが相次いでいる問題を巡り、原子力規制委員会の更田豊志委員長は11日、都内で開いた定例会見で「事業者の点検活動を注視したい」と述べ、改善に向けた原燃の取り組みを見極める姿勢を示した。   (古川靖隆)

 同日の規制委定例会合では、原燃の工藤健二社長に対し田中知委員が「もし審全確保上の問題を解決できないなら、しかるべき対応をとる」と発言。更田氏は会見で、改善が進まない場合の対応に関し「最も厳しいのは(再処理工場の)審査結果を不許可(不合格)とすること」との見解を示した。
 工藤社長は会合後、報道陣に「最大限の危機感をもって対応していく」と語り、再処理工場の機器・設備の点検や補修を進める方針を説明した。同工場の審査は安全管理体制が整うまで中断されることになったが、審査再開については「改善が進んでいると自ら判断できた時点で」と述べるにとどめ、時期は明言しなかった。
 再処理工場の非常用電源建屋では8月、約14年間未点検だった設備から雨水800リットルが流入。ウラン濃縮工場でも、長期間未点検だった排気ダクトに腐食による穴やさびが見つかった。
 11日の定例会合で規制委はこれらのトラブルに関し、計4件の保安規定違反を指摘した。
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