[2020_11_12_11]地下の鉄筋腐食 原燃MOX工場(東奥日報2020年11月12日)
 
 建設中の日本原燃・MOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料工場(六ヶ所村)で地下3階に設置した鉄筋が腐食していたことが、11日までに原子力規制委員会が公開した面談録で分かった。MOX工場は10月に安全審査に事実上、合格。原燃は工事再開に当たり、9月に鉄筋の健全性を検査したところ、直径22〜32ミリの鉄筋の根元が細くなっており、日本産業規格(JIS)の1項目の規格値を満たさなかった。
 原燃は、直径16〜32ミリの鉄筋約3100本について腐食部分を取り換える計画。
 面談は10月30日。面談録によると、鉄筋の太さごとに数本のサンプルを検査、直径22〜32ミリの鉄筋がJIS規格の「伸び」の値を下回った。MOX工場は2010年10月に着工、15年に工事が中断されたが、17年に腐食を抑える措置を講じるまで鉄筋の一部は露出した状態だったという。
 直径35、38ミリの鉄筋は規格値を満たしていたが、原燃は今後、全ての鉄筋の健全性を調べる予定。
 MOX工場は地上2階、地下3階建て。17年には安全対策のスペースを確保するため、既に組み立てた鉄筋を解体し組み直した。その後、鉄筋に防さび剤を練り込んだ袋状のチューブをかぶせ、塩ビパイプで保護したという。
  (加藤景子)
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