[2020_07_23_04]原燃・高レベル貯蔵建屋 送排風機が一時停止(東奥日報2020年7月23日)
 
 日本原燃は22日、海外返還のガラス固化体を一時保管している「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」(六ヶ所村)で、建物や室内の気圧を低く保つための送風機と排風機計4台が4時間超にわたって停止したと発表した。放射性物質を扱う建屋などでは、外部に放射性物質が漏れ出さ′ないよう内部の気圧を低くして「負圧」の状態にしているが、送排風機の停止により一時的に機能が損なわれた。原燃は操作に問題があったとして、原因を詳細に調査している。
 放射性物質による汚染や外部への影響はなかった。
 原燃によると21日午後2時25分、暖房の部品を交換する作業で、非管理区域の換気に使用している送排風機の停止操作を行っていたところ、ガラス固化体の受け入れ建屋と貯蔵建屋で気圧を調整するための送排風機4台が止まった。同6時39分までに復旧したが、4時間以上、負圧状態を保つことができなかった。
 送排風機はそれぞれ、予備を含めてA、Bと2系統ずつあり、通常は1系統が稼働している。原燃によると、非管理区域で運転中だった送排風機Bの運転モードを制御室から「手動」に切り替え、現場で運転を停止させた後、送排風機Aも「手動」に切り替えたところ、システムが連動していた別の4台が停止した。操作に関わった当直員らは作業指示書に基づいて操作をしたが、記載が不明確だったという。
 ガラス固化体を縦に重ねて保管する「収納管」の送排風機に異常はなかった。
     (加藤景子)
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