[2020_08_27_03]コロナ想定し原発事故訓練 大飯・高浜で全国初 福井県(時事通信2020年8月27日)
 
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コロナ想定し原発事故訓練 大飯・高浜で全国初 福井県

 福井県は27日、関西電力の大飯原発(おおい町)と高浜原発(高浜町)の同時事故を想定した原子力防災訓練を実施した。
 住民が参加する訓練などでは、新型コロナウイルス対策も考慮。新型コロナを想定した原発事故の広域避難訓練は全国で初めてという。
 訓練は、新型コロナの感染が広がる中、若狭湾を震源とする震度6弱の地震が発生。運転中の大飯3号機と高浜4号機が外部電源を喪失し、原子炉への注水が不可能になる事態を想定した。
 大飯原発に近いおおい町大島地区の住民約50人が訓練に参加し、うち約30人はバスで敦賀市に避難した。バスの座席は間隔を空けて使用し、陸上自衛隊がポリ袋で飛沫(ひまつ)防止対策を実演。残る住民は町内の施設に屋内退避した。
 施設では、住民の検温を実施したり、間仕切りを使って濃厚接触者らとの動線を分けたりした。
 訓練に参加した同町の団体職員、齋藤萌さん(31)は「実際に起きたら冷静に動けるか心配。出入り口の検温で熱が出たらどうするのだろうか」と不安を口にした。漁師の男性(28)は「初めて参加したが雰囲気を知れて良かった」と話した。
 昨年は住民1000人と県や自衛隊など約100機関の関係者1800人が訓練に参加。今年は新型コロナの影響で住民は約50人、関係者は約40機関300人に規模を縮小した。
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