[2020_04_28_01]福井の各原発「コロナ終息まで安全対策工事中止を」反原発団体、関電に要望(毎日新聞2020年4月28日)
 
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福井の各原発「コロナ終息まで安全対策工事中止を」反原発団体、関電に要望

 福井県内にある関西電力の美浜、大飯、高浜の各原発で9000人以上の社員や作業員らが集まり安全対策工事などを進めるのは新型コロナウイルス感染拡大の恐れがあるとして、「若狭連帯行動ネットワーク」や原発反対福井県民会議など関西の反原発7団体は28日、関西電力に対し、感染拡大の終息まで工事を中止することなどを求める要望書を提出した。関電側は「要望があったことは社内で共有する」と話した。
 この日、同県の松下照幸・美浜町議や坂上和代・小浜市議らが関電原子力事業本部(同町郷市)を訪れ、「無症状の人も感染の可能性があり、県民は切実に心配している」「命と安全を守ることを最優先に」などと訴えた。要望書は、感染拡大の終息までは安全対策やテロ対策施設「特定重大事故等対処施設(特重)」の工事中止や運転中の原発の停止を求めた。
 松下町議は「下請けなどの協力会社から感染者が出れば、仕事ができなくなるので隠蔽(いんぺい)する圧力が働く。工事中止が最良だが、それができなくても、感染者が出た場合は関電が休業補償するなど正確な情報が流れるようにするべきだ」と指摘した。
 関電によると、現在、特重工事や安全対策工事が重なる高浜原発では約4500人が働く。大飯原発は約1800人が働くが、5月8日から始まる予定の定期検査では人数が最大2倍の約3600人となる。感染対策では、マスク着用や消毒の徹底▽全作業員が検温、体調、県外行きの有無などのチェックシート提出▽バス乗車時の間隔を維持し、当直の運転員は別便に▽原発によっては私語厳禁の措置――などをしているという。【大島秀利】
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