[2021_07_22_03]「操業延期は暫定的」 むつ中間貯蔵 RFS、市と県に報告(東奥日報2021年7月22日)
 
 リサイクル燃料貯蔵(RFS、本社むつ市)は21日、2021年度としていた使用済み核燃料中間貯蔵施設の事業開始見込みを23年度に2年延期することを、むつ市と県に正式に報告した。RFSは、今回の延期を申請書類上の「暫定的なもの」としている。
 RFSは同日、工事計画と貯蔵計画の変更を、原子力規制委員会に届け出た。工事計画の変更届け出は8回目。貯蔵計画は、23年度末までに計14基としていたものを1基に変更した。
 松下正光RFS常務らが市役所を訪れ、むつ市の松谷勇・企画政策部長らに報告。2年遅れる理由について「設工認の審査に時間を要したことに加え、大規模津波を想定した追加工事が増加した」と説明した。
 報告を受けた松谷部長は取材に「工事計画上とはいえ、事業開始が2年延期となったことは、市の新税や行財政計画に多大な影響を与えることを事業者は認識してもらいたい」と述べた。
 事業開始時期を巡り、市側は規制委の「設計・工事方法の変更の認可(設工認)」審査完了時点で、達成可能な時期を提示するよう求めていた。一方、RFSは設工認後の「保安規定の変更認可」の見通しが立った時点で事業開始時期を見極める−と新たな方針を示した。
 今回の計画変更は確定的な事業開始の提示ではないため、市側は事務方がRFSに対応し、宮下宗一郎市長との面会はなかった。
    (鳥谷部知子)
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