[2016_05_31_02]5月25日、原子力民間規制委員会・いかた、同・東京は、四国電力原子力本部(松山市)から規制勧告の対する回答を受け、ヒアリングを行った。(たんぽぽ舎民間規制委員会2016年5月31日) |
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日 時 2016年5月25日(水)11:00〜12:30 場 所 四国電力(株)原子力本部会議室 出席者 主催者 原子力民間規制委員会・いかた 5名、同・東京 2名 回答者 四国電力鰹シ山支店総務部次長兼広報課長 四国電力褐エ子力本部エネルギー広報グループグループリーダー 四国電力褐エ子力保安研修所運転訓練グループグループリーダー 議 題 規制勧告【19 熊本ー大分地震と再稼動】についての回答とヒアリング ○規制勧告【19】熊本・大分地震と再稼働 大災害をもたらした熊本・大分地震は中央構造線断層帯を震源とする群発地震と考えら れる。これは熊本市付近で発生し、その加速度は1500ガルを超えた。そして地震は阿蘇山 を越えて別府市付近に東進した。この延長線としての海底断層は、伊方原発から5〜8kmの ところを通っている。このような場所に原発を設置したことはそもそも間違いであった。 伊方原発を再稼働してほならない。 ○四国電力の回答 伊方発電所の基準地震動650ガルは、解放基盤表面の固い岩盤上での値である。一方 今回の地震の1580ガルについては、益城町の観測地点の柔らかい地盤での記録である。同 地点の地中の固い岩盤上での記録は200〜300ガル程度であった。このように、今回の熊本 地震で1580ガルを観測したからといって、伊方発電所で想定している地震動より大規模な 地震が発生したことは決してなく、伊方発電所の基準地震動の評価が過小評価というもの ではない。伊方発電所では、国の新規制基準に適合した重大事故等の対策を実施するとと もに耐震性の強化や外部電源の多様化など当社独自の安全対策も講じており、万一大きな 地震や津波が来襲したとしても深刻な事故に至らないよう安全対策を実施している。 ○ヒアリング 四電回答を受け、民間規制委はヒアリングをおこなった。四電の答えを要約すると以下 のようになる。 (1)熊本ー大分地震と同程度の地震が来ても、伊方原発は固い岩盤上に建っているので 揺れは200〜300ガル程度に小さくなり、基準地震動650ガルに耐える構造なので大丈夫。 (2)福島第一事故で1号機の配管破断が原因で放射能と水素が建屋に放出されたという説 ほありえない。津波が原因であのような事故になった。 (3)伊方原発では、地震が原因で配管破断等は起きない。耐震補強工事をしているので大 丈夫。 (4)避難計画は地震による放射能漏れでほなく、テロなと不測の事態に備えて作成して もらっている。 (5)新知見が得られれば、検討のうえ、安全上必要なら対策を行う。 以下に、おやおやと思った四電の答をいくつか紹介する。 ○四電の「……ん?!」な答弁 <基準地震動650ガルの算定根拠> ・四電:別府-万年山断層から中央構造線の紀伊半島まで480kmの断層が持っているエネルギーを一気に解放した場合を想定して評価したのが650ガルである。さらに、愛媛県知事から1000ガル対応という要請があり、安全上重要な機器に関しては1000ガルに実力的に耐えうる構造物になっている。 民間規制委:熊本でも震度7が来ておさまると想定していたらもう一度起こった。伊方で震度7が起こった場合、1回目は大丈夫か? ・四電:650ガル、1000ガル対応で大丈夫である。 民間規制委:もう一度起こったら? ・四電:中央構造線480kmが持っているエネルギーが一気に出されたら、もう一度同じエネルギーの地震が来るとは考えにくい。 ……ん?! 民間規制委:考えにくくても、想定外は起こることは熊本・大分地震で証明された。これを新しい知見として認識されたか? ・四電:伊方発電所の前の中央構造線が動いて、次を誘発して、南海トラフ地震が来たとしても、伊方に及ぼす地震は181ガル程度なので、伊方発電所が壊れるようなことはない。……ん?! 民間規制委:中央構造線うんぬんではなく、想定外の2回目が来たらどうなる? ・四電:安全上重要機器は弾性特性を持っているので、1回地震が来ても、もとの形に戻る。もし塑性変形して2回目が来たらドンと行くが、塑性変形しないので、もう1回来ても十分耐えうる。……ん?! <避難計画> ・四電:地震によって放射性物質が外部に出て避難せざるを得ない事象というのは、まず考えられない。地震が来ても、耐震性があるので、設備的には大丈夫。発電所は破損しないので、避難する必要性はない。……ん?! 万が一のために避難計画とか訓練とかをしていただいているが、地震で原発事故が起こり住民避難というような事象になる可能性はほとんどない。……ん?! 配管破損の指摘もあったが、われわれは破損しないと考える。……ん?! 民間規制委:福島第一で現に破損しているのに、破損しないと言い切るのか。 ・四電:配管破損はない。たとえばテロとか、ロケット衝突とかの不測の事態が万が一起きた場合ということで避難計画を作っていただいている。起因が地震ではない。……ん?! 詳細は、たんぽぽ舎新HPのサブページ「民間規制委員会」参照。 http://www.tanpoposya.com/民間規制委員会/ |
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