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[2025_03_05_07]「スランプ」廃止へ 国土交通省がコンクリート施工の生産性向上 安藤剛(日経クロステック2025年3月5日) | ![]() |
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参照元
04:00 国土交通省が建設現場の自動化を掲げ、2040年度までに生産性を1.5倍に高めることを目指す「i-Construction(アイ・コンストラクション)2.0」の一環として、コンクリート施工の生産性を大幅に高める。例えば、コンクリートの品質を示す代表的な指標である「スランプ」の廃止に向け、品質管理にAI(人工知能)などの新技術を取り入れるとともに、所定のスランプなどを満たす仕様規定から性能規定へ移行する。 スランプ試験の一例(写真:日経クロステック) [画像のクリックで拡大表示] 同省が25年2月26日に開いた「コンクリート生産性向上検討協議会」で様々な施策と検討状況を示した。生コン受け入れ時に実施しているスランプ試験を、AIによる画像解析で代替することは既に一部の直轄工事で試行している。こうした品質管理・検査の省人化を進める。 同協議会はコンクリートの製造と施工に関わる産学官の関係者で構成し、前川宏一・横浜国立大学総合学術高等研究院客員教授が会長を務める。近年は年1回の頻度で会合を開き、製造と施工の各工程の効率化、省力化などについて議論している。 従来のスランプ試験による生コンの品質管理。生コンの供給や建設工事の各関係者が立ち会う(写真:国土交通省) [画像のクリックで拡大表示] スランプ試験は生コンの流動性を表すスランプ値が事前に定めた規格値の通りかどうかを確認する試験で、代表的な品質管理手法の1つだ。試験には施工者を含む複数の関係者が立ち会うのが一般的で、国交省では「多くの人手を要する点が生産性向上の妨げになっている」(大臣官房技術調査課建設システム管理企画室)と見ている。 国土交通省がコンクリート品質管理・検査手法を省力化するため導入を目指す手法と運用の変更(出所:国土交通省) [画像のクリックで拡大表示] 国交省は生コンの新たな品質管理の手法として、運搬中の生コンの状態を把握できる「情報化ミキサー(アジテーター車)」の導入やアジテーター車から流下する生コンの写真のAIによる画像解析などを挙げた。これらの手法でスランプ値を検査項目から削除し、試験を廃止できると構想を示した。 国土交通省は「i-Construction2.0」でコンクリート施工の生産性を大幅に高める。コンクリートの品質を示す代表的な指標である「スランプ」の廃止に向け、品質管理にAI(人工知能)などの新技術を取り入れるとともに、所定のスランプなどを満たす仕様規定から性能規定へ移行する。(後略) |
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KEY_WORD:コンクリ施工_スランプ廃止へ_: | ![]() |
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