[2025_02_28_05]柏崎刈羽原発の再稼働 地元の同意はないが…東京電力「6号機は今夏にも」 テロ対策施設の工事遅れめぐり(東京新聞2025年2月28日)
 
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柏崎刈羽原発の再稼働 地元の同意はないが…東京電力「6号機は今夏にも」 テロ対策施設の工事遅れめぐり

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 東京電力は27日、再稼働を目指している柏崎刈羽原発7号機(新潟県)のテロ対策施設の完成が遅れ、設置期限の今年10月に間に合わないと発表した。仮に今、地元同意が得られ、再稼働したとしても10月には停止する必要があるが、短期間でも優先で再稼働させたい考えを示した。一方、設置期限が2029年9月の6号機については今夏以降にも再稼働させたいとした。ただ、地元の新潟県から再稼働の同意を得られておらず、東電の思惑通りに進む見通しは立っていない。(荒井六貴、山下葉月)

 ◆「電力供給の安定化と脱炭素化に貢献」と主張

 東電によると、7号機のテロ対策施設は今年3月に完成予定としていたが、難工事だった上、人手不足などから遅れ、完成は2029年8月に延期した。施設は原発の新規制基準で、設置が義務付けられているが、工事計画の認可から5年間は猶予期間として稼働できる。
 7号機の場合、昨年4月に原子炉に核燃料を装てん(そうてん)しており、地元の同意を得ることができれば、再稼働できる状態だった。猶予期限の今年10月までは稼働できるが、それ以降は完成するまで稼働できない。
 一方、6号機は設置期限が2029年9月で、それまでの猶予期間は稼働できる。東電は核燃料を今年6月に装てんする計画を示しており、6号機を今夏にも再稼働させたい考え。工事の遅れに伴い、6号機のテロ対策施設の完成目標時期は2026年9月だったが、2031年9月に先送りした。
 東電は「7号機は短い期間の稼働でも、夏場の需給の逼迫(ひっぱく)時期に必要な電源。地元の理解が得られれば、一日でも早い再稼働を目指したい。6、7号機は電力供給の安定化と脱炭素化に貢献する」とした。(後略)
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