[2019_11_18_04]放射線の影響「小さい」 処理水放出、経産省が推計 福島第1原発(時事通信2019年11月18日)
 
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放射線の影響「小さい」 処理水放出、経産省が推計 福島第1原発

 東京電力福島第1原発事故で、経済産業省は18日、保管中の放射性物質トリチウムを含む処理水について、海洋や大気に放出した場合の放射線の影響が、自然界に存在する放射線の影響に比べ「十分に小さい」とする推計結果をまとめた。
 処理水の処分方法を検討する小委員会に同日、報告した。
 福島第1原発で生じる汚染水は浄化装置でろ過するが、処理後もトリチウムは残留する。東電の報告では、タンクに保管中の処理水は10月末時点で約117万トンに上り、約860兆ベクレルのトリチウムが含まれると推定される。
 経産省は国連機関が公開した手法を基に、処理水を放出した場合の周辺住民の被ばく線量を推計。海洋放出では魚の摂取や砂浜からの影響を、大気放出では放出地点から5キロ離れた地点での吸引などの影響を見積もった。
 その結果、1年間で処理した場合、海洋放出では全ての放射性核種合計で最大0.62マイクロシーベルト、大気放出では1.3マイクロシーベルトとされた。
 日本国内では、宇宙線や食物から平均で年間2100マイクロシーベルトの自然放射線を受けており、同省は「比較すると十分に小さい」としている。

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