[2019_11_08_01]福島第1、舗装40カ所ひび 点検対象外、雑草も放置―検査院報告(時事通信2019年11月8日)
 
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福島第1、舗装40カ所ひび 点検対象外、雑草も放置―検査院報告

 東京電力福島第1原発で、敷地の舗装にひび割れが生じ、雑草が生えている場所が40カ所あったことが8日、会計検査院の決算検査報告書で分かった。検査院は放射能汚染水が増加する恐れがあるとして、東電に適切な管理を求めた。
 同原発では、地面にモルタルを吹き付けて雨水の浸透を防ぐ「フェーシング」を実施している。検査院が2013〜17年の施工部分を調べたところ、40カ所でひび割れから雑草が生えており、実地検査時にも、新たにひびが1カ所見つかった。
 保守管理方針では、ひび割れの予防保全を検討するよう定めていたが、現場作業員が使う点検基準ガイドに反映されず、のり面崩落の危険性がある大きな変異はチェックする一方、ひびは放置されていた。
 東京電力ホールディングスは「フェーシングの維持管理が適切に行われていなかったのは遺憾。今後はきちんと点検し計画的に補修していく」としている。
 原発事故関係ではこのほか、汚染土などを入れて保管する大型の土のう袋について、環境省福島地方環境事務所が十分な調査をせずに積算単価を決め、市場価格より約6億5500万円も余計なコストをかけて調達していたことも判明。検査院の指摘を受け、環境省は積算基準を改定した。

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