[2019_10_05_03]「疑問は公開の場で議論」 六ヶ所再処理工場・出戸西方断層 規制委、現地調査を終了(東奥日報2019年10月5日)
 
 日本原燃・六ケ所再処理工場の安全審査を行っている原子力規制委員会は4日、六ヶ所村の太平洋側にある出戸西方断層について2日間の現地調査を終了した。同日は、原燃がこれまでの調査で収集した試料を基に地下構造や地質、火山灰の層を確認。規制委の石渡明委員は「大体において説明は納得できる部分が多かったが、依然、疑問に思うところがある。公開の場で議論したい」と述べた。
 前日に続き、石渡委員のほか原子力規制庁の担当者11人が調査に当たった。原燃敷地内の体育館には、出戸西方断層の北端と南端のデータを拡充するため原燃が5〜7月に追加で調査した60地点を含め、計88地点の試料が並べられた。調査団は、1メートルごとに区切られた柱状の試料を前に原燃側の説明を受け、議論となっている火山灰についても確認した。
 出戸西方断層の評価は、基準地震動設定に関わる重要なポイントとなるが、石渡委員は「断層は両端の部分を決めることが非常に重要で、今回、重点的に調べた。今後、きちんとした資料を基に審査会合で議論する」とした。
 原燃の金谷賢生執行役員技術本部副本部長は「説明は十分できたと考えている。(疑問点については)大至急検討し説明していく」と語った。
 (加藤景子、藤林全晴)
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