[2019_09_28_02]原発再稼働、中間貯蔵に暗雲=関電幹部の金品受領(時事通信2019年9月28日)
 
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原発再稼働、中間貯蔵に暗雲=関電幹部の金品受領

 関西電力幹部が福井県高浜町の元助役から3億2000万円分の金品を受領していた問題は、原発と事業者、立地地域をめぐる「原発マネー」の不透明さを改めて浮き彫りにした。関電は高浜原発など3基の再稼働を目指すほか、増え続ける使用済み核燃料を保管する中間貯蔵施設の設置を急ぐが、同社の原発戦略に暗雲が垂れ込めている。
 「安全最優先、地域に根ざした姿勢、コンプライアンス(法令順守)を最優先する企業文化を引き継いで信頼を回復させたい」。関電の岩根茂樹社長は27日の記者会見で信頼回復への決意を繰り返した。ただ、詳細については歯切れの悪い説明に終始。「不適切という判断はしているが、違法とまではいかない」と自身の辞任も否定した。
 関電は原発に関する多くの経営課題を抱える。運転から40年を超える高浜1、2号機と美浜原発(福井県美浜町)3号機は、再稼働を目指して安全対策工事中だ。中間貯蔵施設も「2020年の早い時期」に福井県外で場所を選定すると明言している。
 岩根氏は電力各社でつくる電気事業連合会の会長で、業界でも原発の旗振り役を務める。東京電力福島第1原発事故を契機に、原発への不信が強まる中、信頼回復が遅れれば、国の原子力政策にも影響が波及しそうだ。 
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