[2012_03_26_01]房総沖 未知の2活断層 M8〜9震源 東海沿岸に津波も 長さ160キロと300キロ以上(静岡新聞2012年3月26日)
 房絵半島南端から南東に百数十キロ以上離れた太平洋の海底に、これまで存在が知られていなかった長大な二つの活断層が存在するとの調査結果を、広島大や名古屋大、海洋研究開発機構などの研究グループが26日までにまとめた。

 長さは160キロと300キロ以上で、一度にそれぞれの断層全体が動けば、いずれもマグニチュード(M)8〜9の地震を起こす可能性があるという。グループの渡辺満久・東洋大教授(変動地形学)は「ノーマークで未調査の活断層。強い揺れや津波が関東南部や東海地方に及ぷ可能性があり、早急に詳しく調査するべきだ」としている。
 グループは海上保安庁作成の海底地形図などを使い、地形を詳細に分析。地震で形成される崖や地形の盛り上がりから括断層の位置を推定した。
 渡辺教授によると、二つの活断層が確認されたのは二つの海のプレート(岩板)と陸のプレートの境界が接する「三重会合点」付近と、そのやや陸側の海底。
 ほぼ南北に走る2断層は並行しており、東側の活断層は長さ300以上、西側は少なくとも160キロ。地震でできた崖の高さは東側の活断層が約2千メートル、西側は3千メートル超といい、「いずれも大地震を何度も繰り返してきた可能性が高い」(渡辺教授)という。
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