[2012_02_05_01]宮古の津波 秒速8mか 運ばれた岩に着目(東奥日報2012年2月5日)
 東日本大震災で東北地方沿岸を襲った大津波のうち、岩手県宮古市付近に上陸した津波の速度は秒速8メートルに達していた可能性があるとの分析結果を、筑波大と千葉工業大の研究グループが4日までにまとめた。
 時速に換算すると約30キロ。100メートルを10秒で走る陸上短距離選手の時速は約36キロで、津波は上陸後も相当な速さで内陸部に押し寄せたといえる。
 グループは津波で運ばれた巨大な石やがれきに着目。宮古市田老近辺に射ち上げられた、大きさが1メートル以上のコンクリ−卜片や岩石など計380個の位置を衛星利用測位システム(GPS)で記録しかれき類の密度や大ききなどから重さや津波の速度を計算した。
 巨大ながれき類は、おおむね海から約700メートルの範囲に集中。防波堤付近から運ばれたとみられる約460トンのコンクリート片や140トンを超す岩石もあった。これらを動かすには少なくとも秒速8メートルが必要で、それより小さながれき類だけで計算しても秒速5〜6メートルあったとみられる。
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